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近世京坂の案内記に見られる描写内容とその意義に関する地理学的研究

Research Project

Project/Area Number 10780055
Research Category

Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Human geography
Research InstitutionOsaka Kyoiku University

Principal Investigator

山近 博義  大阪教育大学, 教育学部, 助教授 (80243351)

Project Period (FY) 1998 – 1999
Project Status Completed (Fiscal Year 1999)
Budget Amount *help
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Keywords地誌 / 名所案内記 / 近世都市
Research Abstract

本研究の目的は、近世京都および大坂の名所案内記を近世都市研究の資料として活用するために、基礎的な研究を行うことにある。本年度は、昨年度の成果を受け、まず、京都を対象とした「京都もの」名所案内記の特性に関する検討を行った。その際、名所案内記の整理の際して設定した「読み物」と「実用書」という対比に留意し、「読み物」の事例として17世紀中期の『京童』を、「実用書」の事例として18世紀以降の一連の小型案内記を取り上げて検討した。
その結果、『京童』にみられる「読み物」としての特性は、以下のような点に現れていることが明らかとなった。すなわち、著者自作の俳諧や狂歌がみられたり、地誌的記述が簡略化されて著者の俳諧論が展開される箇所がみられるなど、作品全体の中で俳諧が大きな比重を占めている点、和漢の古典的教養に基づく名所観がみられ、文章や挿絵において必ずしも当代の実景が描写されていない点などである。一方、小型案内記にみられる「実用書」としての特性は、以下のような点に現れていることが明らかとなった。すなわち、寺社の一般公開日や拝観料等に関する記述、名所巡りのモデルコースの設定などにみられるように、名所巡りの実用的情報を示している点、各名所などを、現在と同じように、具体的かつ現実の観光要素として描写している点などである。この点で、小型案内記は現在の旅行ガイドブックに通じる特徴を備えていることが確認できた。
本年度の研究としては、今一つ、近世大阪を対象とした「大坂もの」名所案内記の収集および整理がある。その結果、「京都もの」と同様のジャンルの他に、「大坂もの」独自のジャンルの存在が確認された。それは、17世紀末の『難波鑑』のように年中行事を集成したもの、および18世紀末以降の『浪華のながめ』や『浪速のむめ』などに代表される狂歌絵本である。前者は一年間の日付順に記述するという記述スタイルに特徴があり、後者の狂歌絵本は小型案内記の体裁をとった狂歌本と位置づけられる。

Report

(2 results)
  • 1999 Annual Research Report
  • 1998 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 山近 博義: "近世名所案内記類の特性に関する覚書-「京都もの」を中心に-"地理学報. 第34号(掲載予定). (1999)

    • Related Report
      1999 Annual Research Report
  • [Publications] 山近博義: "案内記にみられる近世京都" 史潮. 新45号(掲載予定). (1999)

    • Related Report
      1998 Annual Research Report

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Published: 1998-04-01   Modified: 2016-04-21  

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