Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
本研究では,バッドランドの地形形成過程を考えるうえで重要な基礎知識の整理と,いくつかの地域に関する地形データの取得と解析を行った.バッドランドは植生を欠く地域において,侵食で形成される地形である.そこで,植生を欠く地域における地形形成過程について,既存研究のレビューと既存データの整理を行った.主な対象地域は,森林を欠く地域が現在よりも拡大していた最終氷期の西日本および韓国と,中近東の砂漠地域である.その結果,植生を地形・気候との対応関係や,地形形成に対する古気候変動の影響が抽出された. 次に,(1)1984年の大規模崩壊により,植生を欠く斜面が広く拡大した長野県王滝村の濁川流域(2)戦後にいわゆるハゲ山が拡大し,バッドランドが形成されていた愛知県瀬戸地域(3)同じくハゲ山か近年まで拡大していた韓国,(4)活発な火山活動により裸地か拡大していたと推定される鹿児島県姶良カルデラ周辺地域(5)現成の大崩壊地内にバツドランドが形成されている南アルプスの赤崩,千枚岳周辺,兎岳周辺,光岳周辺,の5地域を対象に,地形調査と地形解析を行った.特に,最先端の空中写真解析機器であるDPW(デジタル写真測量ワークステーション)を用いてDEM(デジタル標高地図)を取得し,それを用いた地形の定量的な解析を行った.また,解析結果の一部は論文・学会発表等の形で公表した.現在,さらなるデータ解析を進め,論文執筆等の準備を行うとともに,今後の関連課題における調査の計画を立案しつつある.
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