卵白アルブミンに脂肪酸を添加しただけでなぜゲル化するのか-その機構と応用的側面
Project/Area Number |
10780088
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
食生活
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Research Institution | Nihon University Junior College |
Principal Investigator |
太田 尚子 日本大学短期大学部, 専任講師 (00203795)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 卵白アルブミン / 脂肪酸塩 / ゲル化 / SEM / TEM / 円二色性分析 / FT-IR / モルテングロビュール構造 / ゲル化特性 / 食品学的機能特性 / 動的粘弾性 / 保水性 / 透明ゲル |
Research Abstract |
平成11年度は、卵白アルブミン(OVA)に脂肪酸塩を添加しただけでなぜゲル化するのか、脂肪酸塩誘導OVAゲルの形成機構を解明した。 1、H10年度の研究により、添加する脂肪酸塩の炭素鎖長の違いにより、ゲル形成の為の最適条件並びに物性(硬さや保水性)が顕著に異なることが判った。そこでこの要因を明らかにするため、走査型電子顕微鏡(SEM)によるゲル表面の微細構造、透過型電子顕微鏡(TEM)によるゲル内部の微細構造観察を行った。その結果、脂肪酸塩誘導ゲルのネットワークは脂肪酸塩添加加熱誘導ゲルや、脂肪酸塩誘導ゲルを形成した後加熱処理を施したものに比べて、より均質で且つ大きなポアーサイズを有するゲルであることが判った。 2、脂肪酸塩が引き起こす卵白アルブミンの構造変化の解析 常温でゲルを形成するということは、脂肪酸塩を添加するだけで、タンパク質に何らかの構造変化が生じていることを示唆するものであるが、この点を明らかにするために、タンパク質に脂肪酸塩を添加した際の二次構造の変化を、円偏光二色性分析法及びフーリエ変換赤外分光分析法により解析した。 円偏光二色性分析の結果、OVAに脂肪酸塩を添加しただけで、タンパク質がモルテングロビュール構造を構築していることが明らかになった。更に、フーリエ変換赤外分光分析により脂肪酸塩誘導ゲル形成過程において、α-ヘリックスの減少並びにβ-シート構造の増加が生じていることが判った。 以上の研究成果とH10年度の成果より、脂肪酸塩誘導OVAゲルの常温下での形成機構は、基本的にはOVAの加熱誘導ゲルのそれに類似しているが、より緩和な構造変化に基づくものと結論付けられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)