Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Research Abstract |
本研究では技能教育の視点から重要である動作教育に注目し,動作過程の3次元位置情報から動作特徴の定量化,知的符号化技術を開発し,技能遠隔教育システムへの応用を目指した.具体的には習字学習の動作を対象として,教師と学生の動作の定量化をした後に動作過程の要因抽出を行い,学生の誤り動作の特徴ごとにグループ化を行うことを試みた. 開発したシステムでは,3次元位置計測装置により教師の見本動作と学生の学習動作における筆の3次元位置となす角,および被験者の手首,肘の3次元位置を算出し,教師と学生の動作データとして保存する.この動作データから(1)学習開始,終了時の筆の角度差,(2)動作過程の筆の角度差,(3)筆,手首,肘の移動距離,(4)筆,手首,肘の速度,加速度データのグラフにおける極大値数を求め,評価を行う.評価分析部では求めた評価値を用いて,各試行に対してクラスター分析を行った. 開発したシステムを用いて8名の被験者で習字動作による評価実験を行った.本システムの評価分析で行ったクラスター解析では,動作の各要因ごとに特徴分類が行えるように重み付け処理による解析を行った.運筆動作で重要であるリズムに注目し,速度・加速度変化について解析した結果,教師と同じ速度変化の傾向のグループや速度変化が少ないグループ等,速度変化の特徴ごとの分類ができた.また,他の特定の動作特徴を持った動作データも重み付け処理によるクラスター分析により類型化することができた. これにより,学生の特徴別の学習グループの形成や誤りの類型が可能となり,より的確な指導やグループ学習による学習効果が期待され,教師負担の軽減が可能となる.また,分類した動作の定量情報に特徴などの定性情報を付加することにより,技能情報の保存,およびそれらを用いた技能教育の可能性が期待できる.
|