Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
1.マルチンゲール性を利用した推定量の漸近展開(Sakamoto-Yoshida(1998)) ウィナー空間上の1次元マルチンゲールに関しては,分布関数および密接関数の漸近展開が,マリアバン解析を用いると2次のオーダーまで導出できることが知られている.一方,拡散過程のドリフトに対する多くのM推定量は,第1項がマルチンゲールである確率展開を持つことが知られている.これらを利用して,ドリフトが1次元パラメータで表される1次元拡散過程について,そのM推定量の分布関数および密接関数に対する2次の漸近展開を導出した. 2.強混合性を利用した推定量の漸近展開(Sakamoto(1998),Sakamoto-Yoshida(1998)) 強混合性を持つマルコフ過程の加法的汎関数に関しては,離散時間径数,連続時間径数のどちらの場合も任意のオーダーまで漸近展開を導出できることが知られている.このことを利用して,確率展開が強混合性を持つマルコフ過程の加法的汎関数で表される推定量に対して,その分布関数および密接関数の任意オーダーの漸近展開を与える公式を求めた.その応用として,拡散過程を含む一般的な統計モデルに対して,M推定量およびミニマムコントラスト推定量の3次の漸近展開を求めた.さらに,この結果より,ドリフトが多次元パラメータで表される多次元拡散過程に対して,そのM推定量の3次の漸近展開を求めた. 3.確率過程に対する検定統計量の漸近展開(Sakamoto(2000)) 検定統計量の確率展開の第1項がある確率変数の2次形式で表される場合,その確率変数の漸近展開を利用して,任意オーダーの検定統計量の確率分布に関する漸近展開を求めた.これを利用して,尤度比統計量,Wald統計量などの主要な統計量の3次の漸近展開を求め,さらに,拡散過程のドリフトに対する検定統計量の漸近展開を求めた.
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