Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
この報告は,考古学における遺物破片をリアルに再現するための,立体モデルの構築法に関するものである.本研究は二つの形状計測法を開発した. 1.厚みの薄い物体の計測法 本研究は物体には水平面に安定に置ける姿勢が存在することを手がかりにして,破片の表と裏の測定データを統合する手法を考案した.破片が水平な計測台に安定に置かれているときに接地している点は,破片を裏返すと,見えるような格好になり,それらの3次元座標が測定可能になる.本研究はこれらの点を抽出し,それらが存在する平面を決定する.この平面が計測台の面に一致するように,破片データを座標変換し,さらに,計測台上での平行移動,回転移動を行うことにより,破片の裏面の形状データと表面の形状データを統合する.提案手法の有効性の検証実験ではアクリル板,出土した遺物破片,市販の陶器のコップの破片の形状測定を行ない,物体の形状を正確に再現されたことを確認した. 2.回転台と単眼カメラによる形状計測法 物体を水平の回転台に載せ,回転台の回転中心に向いているカメラを回転台の横に設置する.物体を回転しながら物体の画像を連続的に撮影する.各画像から物体の輪郭を抽出し,画像が撮影された時の回転角度の情報を利用して,それらの輪廓線を一つの三次元座標系に統合する.隣同士の輪廓線をつなぐことにより,物体の表面の三次元形状が再現される.しかし,この方法では,物体の上の凹みの部分が正確に測定できない.そこで,再現された物体の三次元形状に基づいて,コンピュータグラフィックスで物体の映像を合成し,合成した画像と実写画像と照合することによって,凹みの部分を発見し,修正することによって,物体の正確な形状情報がえられる.
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