Project/Area Number |
10780316
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | Toyama National College of Technology (1999) The University of Tokyo (1998) |
Principal Investigator |
高田 英治 富山工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (00270885)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | 輝尽性蛍光体 / 放射線 / 誘導発光 / イオン / 放射線計測 / レーザー / 光ファイバー / 輝尽発光 |
Research Abstract |
BaFBr:Euに対してイオンビームを照射すると同時に、誘導用の光を照射して輝尽発光を発生させる実験を行った。実験には東京大学原子力研究総合センターのバンデグラフ加速器を用いた。測定は冷却CCDによる時間分解型分光システムを用いた。陽子を1MeVまで加速し、試料に照射したところ、400nm程度に即発蛍光が確認された。一方、白色光源からの光のうち、500nm程度波長成分のみを分光器によって取り出し、同時照射した場合には、発生する蛍光強度が約1.8倍程度に増加し、同時照射による感度の向上は確認できた。誘導用の光の強度を変化した場合には、この増加の程度は誘導用の光の強度に依存して変化した。 今回の研究の目的は輝尽性蛍光体に対して放射線と誘導用の光を同時照射し、リアルタイムで高感度の放射線計測を行うシステムを構築することにある。しかし、上に述べたように、誘導用の光の強度によって測定結果が変わるとなると、このような方法によるリアルタイム測定システムの構築は困難であることを意味する。このような現象は、X線源を用いた実験でも認められた。すなわち、放射線によって励起された全ての状態から輝尽発光を短時間で発生させるためには、非常に強い光を照射することが必要であり、今回のように光ファイバーを用いる方法ではそれが困難である。 しかし、加速器による加速イオンと誘導用の光を同時照射するという実験はこれまでに行われていないものである。今回構築した測定システムを用い、輝尽性蛍光体等の発光の分岐比測定など、より物性的な観点からの研究が今後実施されるものと期待される。
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