外因系血液凝固阻害因子の内皮細胞および平滑筋細胞表面レセプターの解析
Project/Area Number |
10780377
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
日根 智恵美 国立循環器病センター研究所, 脈管生理部, 室員 (10280819)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 血液凝固 / インヒビター / 内皮細胞 / 平滑筋細胞 / レセプター |
Research Abstract |
動脈硬化症や他の循環器疾患においては、種々の刺激により血管内での血液凝固反応や平滑筋細胞の増殖が促進され血管閉塞に至る。Tissue Factor Pathway Inhibitor(TFPI)は血液凝固反応の効果的な制御因子であると共に内皮細胞や平滑筋細胞へ結合し様々な作用を及ぼすことがわかってきた。我々はTFPIの内皮細胞との相互作用、並びに我々のグループが見出した平滑筋細胞増殖抑制作用の機序解明のために、これらの細胞表面に存在するTFPIレセプターの実体を明らかにすることを目的として本研究を行った。昨年度、培養平滑筋細胞よりTFPI結合物質候補を分離したので、本年度はこの蛋白質とTFPIの結合様式について解析を行った。同定したTFPI結合物質候補の部分アミノ酸配列は、小胞体に局在する分子シャペロンとしてよく知られるcalreticulinの配列と一致した。Calreticulinはまた、数種の細胞で細胞表面にも存在することが報告されているが、細胞表面における機能については全くわかっていない。そこで、大腸菌を用いて組み換え蛋白質を調製し、表面プラズモン共鳴センサーによりTFPIとの結合様式を検討したところ、両者は低アフィニティーながら特異的に結合することがわかった。その結合部位はTFPIカルボキシ末端近傍に位置する塩基性アミノ酸クラスターであることが確認できた。現在、TFPIの培養平滑筋細胞への結合および増殖抑制作用に対する同定蛋白質の関与を、作製した特異抗体を用いて調べている。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)