Project/Area Number |
10780383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奥村 宣明 大阪大学, 蛋白質研究所, 助手 (20224173)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 神経細胞 / チロシンキナーゼ / p130cas / paxillin / bit / SHPS-1 / 神経 / カルシウム |
Research Abstract |
我々は、神経細胞の活動に伴う蛋白質のチロシンリン酸化を調べることを目的として、まず、ラット大脳皮質より初代培養神経細胞を調製し、ここに、最も主要な興奮性の神経伝達物質であるグルタミン酸を添加し、蛋白質のチロシンリン酸化を一次元及び二次元電気泳動で解析した。その結果、MAPキナーゼの他、アクチンと結合する細胞骨格蛋白質であるパキシリンが強くリン酸化されることが判明した。パキシリンはsrcファミリーチロシンキナーゼによってよくリン酸化されることから、グルタミン酸による神経情報の伝達に、srcファミリーチロシンキナーゼが関与が示唆された。 次に、実際の脳における神経細胞の活動について検討するため、明暗条件下で飼育したラットにおいて、暗期に目に光を当て、その後、視神経からの入力を受ける領域のひとつである視床下部視交差上核をサンプリングして、チロシンリン酸化の変化を解析した。その結果、光刺激に応答してBir/SHPS-1と呼ばれる細胞膜貫通型の接着因子様の蛋白質がチロシンリン酸化されることが判明した。また、そのチロシンリン酸化は、通常の明暗周期においては昼に高く夜に低いことが明らかになった。Bitは細胞外ドメインで細胞間マトリクス分子と結合する一方、細胞内ドメインでSH2をもつチロシンホスファターゼであるSHP-2と結合することが知られており、現在グルタミン酸の細胞内情報伝達系路との関連及び、概日リズムの時刻発振の機構との関連について検討を進めている。
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