Project/Area Number |
10780415
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鈴木 勉 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 講師 (20292782)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | Candida酵母 / 多義語コドン / tRNA / CUGコドン / 修飾塩基 / 変則暗号 / LC / MS / CVGコドン |
Research Abstract |
我々はCandida酵母においてCUGコドンがセリンとロイシンの2種のアミノ酸を同時に指定していることを、tRNAの解析と遺伝学的な手法により明らかにし、生物は多義的な遺伝暗号を積極的に使用し得ることを初めて示した。最終的に、多義的な遺伝暗号変換機構がCandida酵母において必要不可欠かどうかを明らかにするために、多義語コドンを司るtRNA^<Ser>CAGのロイシン受容能を変化させ、細胞内あるいは生育にどのような影響が生じるかを解析しようと試みている。これまでの解析によりtRNA^<Ser>CAGのロイシン受容能はアンチコドン3^'側隣接塩基である37位の1-メチルグアノシン(m^1G)のメチル基によって支配されていることが明らかになっている。今回はさらに受容能を向上させるために、73位の識別部位をGからAに改変することを試みた。細胞内に変異tRNAを発現させる前に、in vitroでロイシン受容能を評価するために、T7RNApolymeraseを用いた未修飾tRNAを作製したがロイシンの取り込みは全く検出されなかった。そこで、今回新たに大腸菌m^1Gmethylaseを組換えタンパク質として取得し、未修飾tRNAの37位をメチル化したところ、nativeなものと匹敵するロイシン受容能が確認された。この結果は分子内のたった一つのメチル基がアミノアシルtRNA合成酵素の決定因子になりうることを直接的に示した初めての例である。さらに、73位の識別部位をAに置換すると、ロイシン受容能は飛躍的に向上しnativeなtRNA^<Ser>CAGをはるかに凌ぐ活性が確認された。細胞内においても同様の活性が期待され、まずはG73A変異体をCandida maltosaに導入し細胞の表現系の変化を追跡する。
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