Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Research Abstract |
DnaJファミリーのタンパク質はhsp70のパートナータンパク質として,hsp70の活性の制御を行っている.申請者らは酵母小胞体膜の内腔側に存在するDnaJファミリーのタンパク質としてJemlpを同定し,これが小胞体内腔のhsp70であるBiPのパートナータンパク質として,酵母接合時の核膜融合の過程に必須な役割をはたしていることを明らかにしてきた.Jemlpは表在性膜タンパク質であり,膜内在性タンパク質と相互作用することによって核膜融合を制御している可能性が考えられた.そこで昨年度に,Jemlpと相互作用するタンパク質を酵母two hybrid法を用いて検索し,新奇の核膜タンパク質をコードするNEP98遺伝子を分離した. NEP98遺伝子産物NEp98pは,膜貫通領域を1つ持つ,98kDaの核膜の膜内在性タンパク質である.Nep98pは,N末端がサイトゾル側に突出し,C末端部のJemlpとの相互作用領域が小胞体内腔側を向いた膜トポロジーを示す.また,酵母細胞内でNep98pがJemlpと相互作用していることが架橋実験によって示された.NEP98遺伝子の破壊を行ったところ酵母は致死となり,Nep98pは酵母の増殖に必須であることが明らかとなった.そこで,nep98温度感受性変異株の作製を行なったところ,得られた変異株は核の分裂に異常を示すことが明らかとなった.以上の結果はNep98pが核の融合・分裂に関与している可能性を示唆している.
|