Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Research Abstract |
本研究に於いて,ラット脳cDNAライブラリーを用いhomology screeningを行ったところ、mitochondria tricarboxylate carrier proteinに34%のホモロジーを示す翻訳領域を含む新規遺伝子が単離された。Hydrophobicity の検索(Key&Doolittle法)により,いくつかの疎水性アミノ酸のpeakが認められ、六回ぐらい膜を貫通する膜蛋白であることが予測された。この蛋白に対する特異的抗体を作成し,更に,ラット各臓器における発現に検討を加えた。興味深いことに,この遺伝子はnorthern blot法及びwestern blot法によりmRNAレベル、蛋白レベル共に,脳にのみ特異的に発現していることがわかった。更に,in situhybridization法、および免疫組織化学法により脳内の発現を詳細に検討すると,小脳のプルキンエ細胞の周りに存在するベルグマングリア細胞に特異的な発現が認められた。免疫電顕を施行すると,予想通り,ベルグマングリアにおけるミトコンドリアの膜上に局在していることが認められた。SKNSH cellを用いた強制発現系においても発現した蛋白はミトコンドリアに移行することが認められた。今後、この新規遺伝子がコードするタンパク質の機能について解析する予定である。本蛋白の発現しているベルグマングリアは,神経細胞の移動の際の足場となる重要な細胞であり,小脳の発達に於いて重要な働きを示すことから,小脳の形態形成に重要な働きを示すことが予測される。
|