Project/Area Number |
10780492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
小林 聡 群馬大学, 医学部, 助手 (00265779)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | NGF / GDNF / 脳室内投与 / 運動量 / パーキンソン病 / 線条体 / 黒質 |
Research Abstract |
NGF脳室内投与後約30分より3〜4時間、水平方向の運動量の増加が認められた。この運動量の変化は24時間以降は消失した。ニコチン性受容体アンタゴニストmecamylamineの皮下注射によりNGFによる水平方向の運動量増加は抑制されたが、ムスカリン性受容体アンタゴニストscopolamine皮下注射後も残存した。 NGFの脳室内投与直後より運動量増加を認めたことから、NGFがコリン作動性神経細胞から急速なアセチルコリンの放出を起こすことが予想される。さらに、放出されたアセチルコリンはニコチン性受容体を介して運動量を変化させたと考えられる。 GDNF線条体投与群においては、注入後1日目、有意の運動量増加がすでに認められた。この運動量の増加は、線条体投与後3日目に最も著しく、コントロール群の約2倍程度であった。7〜12日目に、この運動量増加は消失した。一方、脳室内投与群においては、投与後1〜12日の間に、運動量の有意の変化はみられなかった。 抗GDNF抗体を用いた免疫組織学的検索では、線条体に投与されたGDNFは、24時間以内に速やかに線条体全体に広がることが確認された。GDNFの逆行性輸送によると考えられる同側黒質のGDNF陽性細胞は、線条体投与後6時間の時点で、最も多く認められた。一方、脳室内に投与されたGDNFもまた、24時間以内に速やかに脳内に広がることが確認された。しかし、同側黒質のGDNF陽性細胞は、極めて少数認められたのみであった。線条体に投与されたGDNFは、数時間のうちに同側黒質に逆行性輸送され、黒質線条体系に対し効果を及ぼし、短時間のうちに運動量を増加させたと考えられる。
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