非接触型視線モニタ装置による因果知覚時の自閉症児眼球運動特性の研究
Project/Area Number |
10871018
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
実験系心理学
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
久保田 新 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 助教授 (00278277)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2000: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 1999: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 自閉症 / 因果知覚 / 眼球運動 / 凝視点 / 動体追尾 / 非接触型眼球運動モニタ装置 / サッカード / 部分と全体 / サッカディック |
Research Abstract |
初年度は非接触型モニター装置と刺激提示用コンピュータとの連携技術開発を完了し、2年度に健常成人・児童での眼球運動モニターから問題点を整理し、因果知覚の有無に関する反応とビジランス課題を両立させた事態で眼球運動モニターを行なった。児童において移動刺激Aを注視させるために刺激をアニメーションとした場合、アニメーションへの関心の強さのためか凝視点が刺激Bに移動しにくくなる傾向が認められた。本年度、同様の実験設定を自閉症児で試行錯誤的に実施したところ、Aへの凝視固着傾向が高い者が多く観察されたので、刺激をアニメーションでない四角形A、Bにて同様の実験を試みたがAに対する固着傾向はまだ高く、AB衝突を繰り返した場合、健常児では<予測的に>Bに凝視点がジャンプする例が増えるのに対して、自閉症児ではBへの追随が遅れる傾向が目立った。健常児では<エネルギー>がBに移って移動することが予測できるのに、自閉症児ではこうした予測が成り立たないような印象で、ビジランス課題の遂行に困難がある例もあることになる。 このため、実験事態を更に単純化して、12個の四角刺激を知覚的な連続性のあるように配置し(例えば円状あるいは一直線上に配置し)、これらを一定時間毎に順次変色させ(刺激1が変色し元に戻り、刺激2が変色し元に戻り、以下同様)変色が起きたときに反応することを求めるような実験設定で眼球運動モニターを試みた。法則性のある継時的変色を繰り返した場合、そこに予測性(次にどの刺激が変色するか)が生まれる可能性がある。このような順次変色条件1と、その予測を破るような刺激変色(例えば、刺激1、2、3,4と変色した後刺激7が変色するような跳躍条件2、再度1が変色するような後戻り条件3の3条件を6:2:2の率でランダムに与え眼球運動モニターを行なっているが、健常児と自閉症児の間にかなり統一性のある差異が観察されつつある。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)