知的障害者の入所施設の問題点とその改革の方向に関する実証的研究
Project/Area Number |
10871040
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
社会学(含社会福祉関係)
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Research Institution | Nishikyushu University (1999) Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center (1998) |
Principal Investigator |
大島 正彦 西九州大学, 家政学部, 教授 (60142171)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 知的障害者 / 生活施設 / 入所施設 / 生活の質 / 調査 |
Research Abstract |
知的障害者の入所施設の問題点と改善方向を明らかにする目的で実態調査を9施設行った。主な調査項目は、(1)施設運営、(2)施設基準(建物、設備、職員)、(3)利用者・家族、(4)利用者の生活行動と職員の労働に関するタイムスタディ、(5)職員の意見等である。 調査施設の利用者は重度、最重度が78。8%を占めるため、生活や職員の援助内容がバックグラウンドと異なることが予想される。 利用者の生活条件(居室、共有空間、食事、衣服、生活時間・・・)は改善されてきているが、なお制度上の制約がある。職員の援助の考え方もノーマリゼーション理念という視点で見ると前進しつつあるが、従来からの指導・訓練主義や制度上の制約の影響も残している。 職員配置は、昼間の活動(授産等)に重点がおかれ、生活援助が手薄になる傾向が見られる。居室の個別化が進みつつあるが、それが直ちに生活の個別化や豊かさにはつながらない。居室以外の日常生活資源、特に食事、入浴、トイレ、洗顔、掃除・洗濯なども出来るだけ小人数利用にし、自分の生活空間という感覚をもてるようにするとともに、それにそった職員の援助が必要である。それに対し、昼間の活動や余暇、リビングルームでの交流などはある程度の人数規模が必要になることがある。こうした問題の解決には、援助技術上の課題のみならず制度上の解決も必要である。 施設運営費は職員配置を充実させようとすると措置費以外に保護者負担や寄付金に頼らざるを得ない実態がある。利用者の生活費も、生保水準以下であり、年金は不可欠である。 以上の結果は事例的分析で仮説段階のものが多い。当面の課題は調査結果の詳細な分析と全国施設調査によるバックグラウンドデータによって実証性を高めていくことである。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)