Project/Area Number |
10871052
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荻 美津夫 新潟大学, 人文学部, 教授 (80115013)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 舞楽 / 猿楽 / 田楽 / 王の舞 / 神楽 / 能 |
Research Abstract |
本研究では、二年間の限定された期間での全国的調査は困難であると考え、今回は日本海側に限定して調査研究を行った。日本海側の史料文献調査は秋田県から島根県にまでお及び、同時に現行の民俗芸能を中心とした古典芸能の実地調査、備品で購入したデジタルビデオカメラによる映像資料の蒐集を行った。映像資料の調査地域は次の通りである。富山県射水郡下村加茂神社の稚児舞、山形県西村山郡河北町谷地八幡宮の舞楽、新潟県刈羽郡西山町物部神社・石井神社の神楽舞、京都府八幡市石清水八幡宮の御神楽、福井県丹生郡清水町の睦月神事、同県今立郡池田町の田楽能舞、福井県三方郡三方町・同郡美浜町の王舞、富山県新川郡宇奈月町・同県婦負郡婦中町の稚児舞、山形県飽海郡平田町の延年、島根県鹿島町の神能、同県出雲市出雲大社の百番の舞、などである。。これらの文献史料・映像資料の概活的な検討の結果、中世まで遡る可能性のある芸能として、北から、羽前山寺の舞楽、越後弥彦神社の稚児舞楽、同県柏崎女谷の綾子舞、同県能生町白山神社・糸魚川市天津神社の舞楽、同市根知山寺の稚児舞楽、越中宇名月町法福寺・立山町岩 寺、同県婦中町熊野神社の稚児舞楽など、能登総持寺・穴水町稲荷神社の猿楽、加賀白山比 神社の猿楽・田楽、越前鵜甘神社の田楽能、同県勝山市平泉寺の猿楽と舞楽、同じく朝日町越知神社の猿楽と田楽、気比神社の神楽など、若狭では福井県三方町宇波西神社・藤井の天満宮・美浜町弥美神社などの王の舞、丹後弥栄町大宮神社・伊根町宇良神社の田楽、京都府舞鶴市松尾寺の仏舞、隠岐西ノ島町美田八幡神社の田楽、西郷町国分寺の舞楽、出雲出雲市杵築大社の猿楽・田楽・舞楽、鹿島町佐陀神社の神楽など、石見日原町・邑智郡・那賀郡東部の神楽などがあげられる。また、特色としては、稚児舞楽は越中より以東で流布し、越前・丹後の畿内近国では猿楽・田楽、あるいは舞楽系では王の舞であり、出雲などでは神楽であることが考えられる。さらなる細かな分析と残された太平洋側、内陸地域での調査が課題であろう。
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