Project/Area Number |
10874027
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Basic analysis
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 清 神戸大学, 理学部, 助教授 (60091245)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Keywords | 離散的パンルヴェ方程式 / 定義多様体 / 連続極限 / パンルヴェ性 / 葉層構造の一様性 / 初期値空間 / symplectic構造 / パンルヴェ補助関数 |
Research Abstract |
離散的パンルヴェ方程式の定義空間の構成とその連続極限に関する実験を行ったが、交付の決定が10月であって期間が短かったため、十分な研究実績があがらなかったのは遺憾であった。その代わり連続的パンルヴェ方程式については種々の成果があったので、それについて記す。 パンルヴェ方程式(特別な非線形方程式)の定義多様体は、線形方程式の場合と異なり方程式を非常に強く規定するので、解の解析のために大変有効であると期待される。本研究で明らかになったこととして、パンルヴェ性という最も基本的な事実の証明においても定義多様体が大きな役割を果たすということがある。岡本和夫氏が定義多様体を構成したときの一つの目的にパンルヴェ性(葉層構造の一様性)の幾何的証明を簡明に行うことがあったと思われるが、各ファイバー(初期値空間)がコンパクトでないため当時は成功しなかった。しかし定義多様体が簡明なsymplectic構造をもつことを用いると、補助関数をハミルトン関数を基にしてどう選べば良いかが、またそれを用いてパンルヴェ性を証明する手続きも幾何的に明確になった。本研究ではすべてのパンルヴェ方程式についてそのパンルヴェ性を、一定の方針によって示すこが出来た。 現在パンルヴェ的な方程式がアフィン・ワイル群対称性から数多く見つけられてきているが、それらがパンルヴェ性を持つかどうかの問題にも上記の方法は有効であると期待している。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)