Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
餌xと捕食者yとの個体数変動を示す捕食者・被食者モデルのうち,有名なものの一つはLotka-Volterra方程式である。このモデルでは、捕食者の摂取量は餌の数と捕食者数の積xyに比例すると考える。しかし,餌が過剰なときには,捕食速度は餌の量とともに増加するものの,食べきれなくなって飽和状態になると考える方が自然である。このことを考慮したものがGause型捕食者・被食者モデルである。 このモデルは変数変換を行えば,非線形振動の研究によく現れるLienard方程式の形に書き直せる。この微分方程式の零解が大域的漸近安定になるための必要十分条件を与えた(J.Math.Anal.Appl.,219(1998),140-164)。また,この結果を基にして,単位個体当たりの捕食速度がx^p/(a+x^p)や1-e^<-bx>(ただし,a,b,pは正の数)である場合にリミットサイクルが唯一つ存在するための必要十分条件を求めた(J.Math.Anal.Appl.,217(1998),349-371;Nonlinear Anal.,38(1999),105-121;Quart.Appl.Math.(印刷中))。 さらに,餌xがロジスティック則で増加し,捕食者によって食われて減少するとともに,単位時間内に一定の割合が生態系に放たれるモデル(例えば,餌となる小魚を養殖して,川に放流する場合など)を考えた。その目的は,生態系外からの被食者の連続的補充がリミットサイクルの出現・消滅(ホップ分岐)にどのような影響を与えるかを調べることである。このモデルは7つのパラメータを含んでいる。そのパラメータ空間内での,リミットサイクルの一意的存在のための必要十分条件を与えることができた。 その他,時間の遅れが生態系モデルに及ぼす影響について研究し,Lotka-Volterra方程式のパーマネンスと大域的安定性に関する必要十分条件やニューラル・ネットワークの安定性条件を求めた(J.Math.Anal.Appl.,236(1999),534-556;J.Biol.Syst.(印刷中))。
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