Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Research Abstract |
平成11年度は,本研究の2年目である.研究内容は, 1)数学解析を計算機環境で行うための基礎的な考察 -計算可能性理論あるいは計算解析学の範疇に属すべきもの- 2)現行の数式ソフトによる不等式処理の試み -実施可能性と限界性の調査- に集約される. 第1点に関しては,複素補間関手の計算可能性を確認したのが主要なところである.この結果の一部は,平成11年6月山口大学における環瀬戸内応用数理研究会において口頭発表し,さらに,11月ドイツ連邦共和国Dagstuhl計算機科学センターにおける研究集会で報告した.論文は原稿が完成したところである. 第2点に関しては,「研究成果報告書」(101ページ)の形で詳細に論じた.主なところは,不等式の古典的書物であるHardy,Littlewood,Polyaの著書Inequalities(cambridge Univ.Press,第2版 1952)の内容の一部の追跡を数式処理ソフトMaple Vで試みてみたものであるが,さまざまな困難の顕在化とともに,計算機適用のためには数学自体の準備が鍵をなすことが明らかになった.不等式は数学解析の基礎に横たわるものであり,その計算機上での処理こそ今後の研究継続の要となるべきものである.本研究で一応の目処は付けられたと評価している.
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