キャピラリー電気泳動-加熱気化ICP-MSによる化学形態別超微量分析法の開発
Project/Area Number |
10874111
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
分離・精製・検出法
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
熊丸 尚宏 広島大学, 理学部, 教授 (50033816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 泰明 広島大学, 理学部, 助手 (40213988)
藤原 照文 広島大学, 理学部, 助教授 (80127703)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | キャピラリー電気泳動 / 黒鉛炉原子吸光分析法 / ICP質量分析法 / 化学種別微量分析法 / シアノコバラミン / メチルコバラミン |
Research Abstract |
キャピラリー電気泳動(CE)分析法は優れた分離能を有するが、分析に用いる試料の導入量が極めて微少であるため、微量検出に問題が生じる。一方、ICP質量分析法をはじめとして、原子スペクトル分析法は、高感度であり超微量レベルの測定が可能である反面、形態別分析は不可能である。そこで本研究では、CEと原子スペクトル分析装置とを相補的に組み合わせる、超高感度形態別分析法を着想した。 試料の例として、本研究では生体関連化合物のシアノコバラミンとメチルコバラミンを用いた。両者は共に原子スペクトル分析法で高感度に測定できるコバルトを含み、かつ強いUV吸収も示すので、CEでは汎用のUV検出が併用でき、基礎研究に好適であった。検出法としては黒鉛炉原子吸光法を利用した。 まず、CE装置とフラクションコレクターのオンライン接続を試みた。CEの泳動液にはリン酸塩緩衝溶液を用いた。試料溶液は陽極側から導入した。電気泳動により移動した目的成分はキャピラリーの陰極側の端から流出させ、その流出液をフラクションコレクターによって分取した。その際、キャピラリーから流出する液量は極めて少ないので、シリンジポンプからも同じリン酸塩緩衝溶液を送液して補った。分取した各フラクションをオートサンプラーにより黒鉛炉原子吸光装置へ導入し、試料中のコバルト成分を検出した。その際、シリンジポンプによる流速を増すとキャピラリーから流出した両成分が拡散され、検出感度が低下した。一方、その流速を下げると感度は向上するが両者のピークが重なり、両成分の分離が損なわれた。それらを最適化した条件下において、シアノコバラミンとメチルコバラミンが分離して観測された各々の原子吸光度のピーク高さから検量線を作成したところ、きわめて良好な直線性が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)