記憶ニューロンが合成するニューロステロイドによるシナプス活動制御と運動学習の解析
Project/Area Number |
10874129
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
動物生理・代謝
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
筒井 和義 広島大学, 総合科学部, 教授 (20163842)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山埼 岳 広島大学, 総合科学部, 助手 (30192397)
古川 康雄 広島大学, 理学部, 助教授 (40209169)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 脳 / 記憶ニューロン / プルキンエ細胞 / ニューロステロイド / プレグネノロン硫酸エステル / プロジェステロン / ステロイド合成酵素 / 学習と記憶 |
Research Abstract |
脊椎動物の脳がコレステロールをもとに独自にステロイドを合成していることが明らかとなり、脳で新しく見いだされたこの分子はニューロステロイドと命名された。脳が合成するニューロステロイドの作用を明らかにする目的で、本研究では哺乳類のラットを用い、ニューロステロイドを合成する脳細胞を同定した。その結果、小脳の記憶ニューロンとして知られるプルキンエ細胞が種々のニューロステロイドを合成していることがわかった。ラットのプルキンエ細胞では、生後から成熟期において恒常的にプレグネノロンとその硫酸エステルが合成される。また新生期のプルキンエ細胞では、さらに性ホルモンとして知られるプロジェステロンが合成される。これらのニューロステロイドの作用をシナプス活動制御に着目して解析したところ、プレグネノロン硫酸エステルはプルキンエ細胞から傍分泌されたのち、GABAニューロンの膜受容体を介して、GABAニューロンからプルキンエ細胞へなされるGABAの放出頻度を増加させる作用があることが明らかになった。従って、ニューロステロイドにはシナプスにおける情報伝達を調節する重要な働きがあるといえる。一方、新生期に合成されるプロジェステロンは、この時期になされるニューロンの発達やシナプス形成を促し、運動学習を担う小脳神経回路の形成に働くことが示唆された。以上の解析により、これまで未解明であったニューロステロイドの作用の大略が解明された。現在、小脳プルキンエ細胞でなされるニューロステロイド合成を人為的に制御して、個体レベルからの運動学習の解析を実施している。
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Report
(1 results)
Research Products
(14 results)