長球金属ナノ粒子が配向分散した酸化物光学薄膜の設計と表面プラズマ共鳴異方性の実現
Project/Area Number |
10875002
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied materials science/Crystal engineering
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
幸塚 広光 関西大学, 工学部, 助教授 (80178219)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ゾル-ゲル法 / ナノ複合体 / 表面プラズマ共鳴 / 薄膜 / コーティング / 金属超微粒子 |
Research Abstract |
1.スピンコーティング膜の表面に生じる放射状凹凸(radiative striation)を長球金ナノ粒子配向分散に役立てるための基礎として,薄膜作製条件がシリカ薄膜におけるstriation形成に及ぼす効果を検討した。その結果,基板回転速度の増大にともなってstriationの高低差と周期が減少すること,また,ゾルの粘度の増大とともにstriationの高低差が増大することがわかった。 2.HAuCl_4・4H_2Oを使用し,モル比Si(OC_2H_5)_4:Au:H_2O:C_2H_5OH=1:0.0275:2-10:2なる溶液からスピンコーティングゲル膜を作製し,500℃での熱処理,あるいはヒドラジンエタノール溶液のスピンコーティングと500℃での熱処理によって金ナノ粒子分散シリカ薄膜を作製した。薄膜の光吸収ピーク波長はスピンコーティング膜とディップコーティング膜とでほとんど差がなく,薄膜中に析出する金粒子の大きさと形状はコーティング方法の影響を受けないことがわかった。また,熱処理前にヒドラジン溶液による還元を行った薄膜においては,ゾル反応時間あるいは水の量の違いによる光吸収ピーク波長の違いが著しく減少した。 3.上記の出発溶液に界面活性剤ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを添加し,スピンコーティング膜の熱処理によって薄膜試料を作製したところ,光吸収ピークは界面活性剤の増加とともに一旦短波長側にシフトし,その後長波長側にシフトし,その後再び短波長側にシフトするという興味深い結果が得られた。 4.金ナノ粒子分散シリカ薄膜の表面をアルミナ板を用いて研削し,直線偏光を入射光とする光吸収スペクトルを測定したところ,振動方向が研削方向と垂直な光と平行な光では,後者の方が前者よりも長波長側で吸収を示した。このことから,研削によって薄膜中の金ナノ粒子を長球化し,配向分散させることができることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)