Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
エルビウム光ファイバ増幅器の実用化により,光増幅技術は,光ファイバ通信や計測の分野に大きなインパクトを与えつつある。しかしこのようなレーザ増幅器の雑音指数は,自然放出光の作用により,最小の場合でも3dBである。増幅器の利用により光パワーは増加するものの,S/N比は3dB以上劣化することが避けられない。 雑音指数0dBの無雑音光増幅器は,光エレクトロニクス分野の研究者・技術者にとって,夢の光増幅器である。量子光学の分野では,このような無雑音光増幅は縮退光パラメトリック効果を用いて実現可能であることが示されている。この光増幅器は位相感応型光増幅器と呼ばれ,光信号の搬送波と位相が同期したポンプ光を用意し,ポンプ光のエネルギーを信号光へ移行させることにより,増幅を実現する。 本研究では,非線形光学特性を増強した高非線形分散シフト光ファイバを用いた位相感応型無雑音光増幅器の可能性について検討した。まず,非線形サニャツク干渉系を構成すれば位相感応型無雑音光増幅器が実現できることを示した。次に非線形シュレーディンガー方程式を用いて光ファイバ中の光パラメトリック過程を理論的に解析することにより,最適ファイバ長,最大の増幅度等に関する知見を得た。さらに位相感応型無雑音光増幅器と同一のデバイスで,偏波無依存・波長シフトフリーの位相共役デバイスが構成できることを示し,実験により原理の検証を行った。
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