結晶化ガラスのクラックフリー・3次元レーザ加工法に関する研究
Project/Area Number |
10875031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
機械工作・生産工学
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
池野 順一 豊橋技術科学大学, 工作センター, 講師 (10184441)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Keywords | レーザ加工 / 結晶化ガラス / クラックフリー / 3次元加工 / YAGレーザ / 穴あけ |
Research Abstract |
結晶化ガラスは、用途の拡大に伴い、生産工程におけるクラックの発生防止や、高い能率・自由度・精度を有する微細加工への要求が高まってきており、新たな精密微細加工法の開発が急務とされている。そこで、本研究では新たに3次元微細レーザ加工法を提案し、結晶化ガラスに対して効率よく自由形状の3次元穴あけを高品位に行うことを目的とした。結晶化ガラスにパルスYAGレーザ(スポット径200μm,焦点距離50mm)を照射すると、l.3J/P以下ではガラスは全く加工されず変化しない。ところが1.3J/pを越えた途端、広域にクラックが発生し破壊に至る難加工性材料である。レーザ照射された試料の観察より、この出力以上では材料内部に溶融部が形成され、非晶質化(熱膨張係数0から4.2×10^<-6>/℃に変化)し、破壊に至る内部熱応力が発生することを突き止めた。 破壊を回避するためには材料表面で溶融部を形成し、加熱膨張した材料を大気中に飛散させて応力緩和を図ることが不可欠である。具体策としてガラス表面にレーザ吸収物質の塗布を試みた。その結果、出力0.6J/Pでも表面に溶融部の形成が可能となった。さらに、連続してYAGレーザパルスを照射すれば、クラックフリーでストレートな加工穴(加工穴径200μm)が成長することを見出した。加工穴の成長は、材料除去時に穴先端に生じる溶融部が母材よりもアルミナを豊富に含んでるため,レーザを吸収し易いためであることも見出した。0.6J/P≦出力<1.3J/Pの条件下で、レーザはガラス素地を透過し溶融部に吸収される。よって、成長途中の加工穴先端部に別方向からレーザを照射すれば、レーザはガラス素地を通過し溶融部で吸収されて自由方向に穴あけ加工が可能であることを見出した。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)