Project/Area Number |
10875046
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thermal engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和田 信雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90142687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池上 弘樹 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70313161)
矢野 英雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70231652)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 吸着 / ヘリウム / 吸着エネルギー / 比熱 / ナノ摩擦 / 超音波吸収 / メゾ多孔体 / 等量吸着熱 / 熱交換器 |
Research Abstract |
今年はFSM-16やTW-1の直径が18から28Aの1次元トンネルを持つメゾ多孔体におけるヘリウムの吸着特性を測定して,ヘリウム原子の吸着状態やその吸着エネルギーと圧縮率などを研究した. 一定吸着量での吸着圧力の温度変化からは等量吸着熱が求まり,それから吸着原子の吸着エネルギーが求まる.シリカ基盤であるFSM-16のT=0Kにおける吸着エネルギーは,シリカ表面上で100K程度である.吸着量を増やしてヘリウムで細孔壁表面を覆いその上についたヘリウム原子では,約20Kである.この値はバルクの数倍程度の大きさである.このため10K程度での吸着ヘリウムの蓄熱効果は大きいと考えられる. 温度を一定にした吸着圧力の吸着量依存からは,吸着ヘリウムの等温圧縮率が求まる.一方低温比熱でフォノン比熱を測定すれば断熱圧縮率が求まる.これらの比較から,1次元細孔壁の壁面に形成された吸着ヘリウム液体の存在とその運動状態が明らかになった.18A程度の細孔中でも吸着したヘリウムはバルク液体程度のmobilityを持っており,大きなエントロピーがあると結論づけることができる. ヘクトライト上4Heについては,超音波測定を行い,低温で吸着原子がスリップし,高温では吸着原子が基盤とともに振動する新規の現象を見いだした.これはシリコン基盤上でのAr原子などのナノ摩擦との関連で興味がもたれる.
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)