Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
真理値方の進化によるパターン認識用集積回路の設計手法を「ソナースペクトルの認識問題」,および「顔画像認識問題」に適用し,その性能を評価した.両問題に対する認識率をバックプロパゲーション,および最近接法と比較したところ,これら従来手法と同等の認識精度をえることができた.認識速度はいずれも500ns以下であり,これは,汎用プロセッサで従来手法を実行した場合に対して,1万倍以上高速である.これまで既に評価した英単語の発音記号推論用集積回路の評価結果も合わせて,提案手法は従来手法と同等の認識精度を有し,高速な処理を小規模なハードウェアで提供できる技術であるとの見通しを得た. さらに,本提案手法を,統計的パターン認識の観点で解析した.その結果,本手法は,従来カーネルベース法における核関数を進化手法によってサンプルパターン毎に最適化し,その最適化された核関数を単純な組み合わせ回路で回路化する手法であることがわかった.サンプルパターン数と同数の核関数(一般に数十次元)を個別に最適化する場合,その組み合わせ数はパターン数の増加と共に急激に増加する.このため,全探索は不可能であり,これに進化手法を適用することで準最適解を得る. 真理値表に進化手法を適用しパターン認識用集積回路を設計するアプローチにより,高速高精度パターン認識用集積回路を実現できることがわかった.一方,進化した真理値表を論理回路に合成するために論理合成CADが不可欠であるが,現在,高速な論理合成が実現できていない.今後,実用化に向けて論理合成や集積回路実装と言ったインプレメンテーション技術の効率化が課題である.
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