微細半導体デバイスにおける量子状態の形成条件に関する研究
Project/Area Number |
10875075
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
電子デバイス・機器工学
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森藤 正人 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00230144)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百瀬 英毅 大阪大学, 低温センター, 助手 (80260636)
森 伸也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70239614)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | ワニエ・シュタルク状態 / 半導体超格子 / 電子波干渉 |
Research Abstract |
半導体超格子に電界を加えると、ワニエ・シュタルク状態と呼ばれる量子化されたエネルギー準位が生じるとが知られている.従来より、結晶中の電子がある程度以上の頻度で散乱を受けるとワニエ・シュタルク状態は形成されないことが知られていたが、しかし、どのような条件の元でワニエ・シュタルク状態が生じるのかという点について、はっきりした知見は得られてはいなかった. 本研究では、まずワニエ・シュタルク状態をブロッホ状態の重ねあわせで表す表式を導き、ブロッホ振動とワニエ・シュタルク状態の関係を明らかにした.これにより、ワニエ・シュタルク状態への散乱の効果を取り入れることを可能にした.さらに、数値計算により不純物を含む結晶中のワニエ・シュタルク状態の振動関数を計算し、ワニエ・シュタルク状態が散乱により非局在化する度合いを定量的に求めた. また、ワニエ・シュタルク状態の形成が電気伝導に及ぼす影響を理論的に調べ、散乱内電界効果(電子は散乱を受けている間にも電界による加速を受ける、という現象)が、重要な働きをしていることを見出した.これにより、理論的可能性が論じられるのみであった、散乱内電界効果の実験的検証の可能性を示すことが出来た.
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)