Project/Area Number |
10875084
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
鳥越 一平 熊本大学, 工学部, 助教授 (40134663)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 開口形状 / 消音装置 / 騒音 / 音響インピーダンス / 気流 / 流れ / マフラー |
Research Abstract |
本研究は、気流が存在する条件下では、消音装置の特性が、開口の面積だけではなくその形状によって大きく影響を受けることを示し、より効果的な騒音低減を行うために最適な開口形状を探ることを目的とする。先ず、予備的な実験として、いくつかの形状の開口について、気流にさらされた場合の音響インピーダンスを測定した。これによって得られた知見に基づいて、以下のような実験を行った。 正方形断面のダクトにファンを取り付けて気流を流し、ダクト側壁にスピーカーを取り付けて騒音を発生させる。ダクト下流には、容器と「首」からなる音響共鳴器を取り付けた。この装置は、送風ダクトや内燃機関の排気管に、共鳴式マフラーを取り付けた状況を模擬したものである。音響共鳴器の首がダクトに開口する部分は、交換可能な構造としてある。この開口部分を、面積を一定にして形状のみを変化させ、共鳴式マフラーの騒音低減効果を測定した(共鳴器の上流側音圧から下流側音圧への伝達関数の形で測定)。測定した開口形状は、円と、長辺と短辺の比をいろいろに変えた長方形である。 以上の実験の結果、次のことが明らかとなった。すなわち、気流が無い条件では開口の形状が異なってもほとんど同じ騒音低減効果が得られるが、気流が存在すると、消音装置の騒音低減効果は開口形状によって大きく影響されること。一般的に、気流に対して直角な方向の長さ=開口の幅が小さい方が騒音低減効果が大きいこと。最適な形状を選択すると、従来の形状を考慮しない装置(円形開口)に比べて、15dB以上も騒音低減効果が改善される場合があること、である。 本研究によって、従来等閑視されてきた開口の形状が、消音装置の設計において重要な要素であることが明らかとなった。今後は、消音用ライニング材などへも研究対象を拡大した、総合的な研究へつなげていく計画である。
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