Project/Area Number |
10875085
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Measurement engineering
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
大谷 隆彦 同志社大学, 工学部, 教授 (50066205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 真美 同志社大学, 工学部, 助教授 (60288602)
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Project Period (FY) |
1998 – 2000
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | Debye effect / ionic vibration potential / ultrasonic vibration potential / ultrasonic sensor / shock wave measurement |
Research Abstract |
2000年度(平成12年度)において下記の検討を行い成果を得た。 (1)超音波振動電位の電解質液濃度依存性 超音波振動電位を電極対プローブ法で測定すると、検出電位は超音波振動電位と音響双極子特性との積となる。電極対プローブ法で超音波振動電位を求めると電解質溶液KClの場合、周波数2[MHz]以下では濃度が10^<-1>[mol/l]〜10^<-3>[mol/l]の範囲で約50[μV]一定である。2[MHz]以上の周波数では電位は減少の傾向を持つことが明らかになった。また濃度が0すなわち純水の場合にも超音波振動電位(約20[μV])を生じることも明らかになった。超音波振動電位(Debye効果)を用いて衝撃性大振幅超音波を計測する場合、電解質溶液として水を利用できることは新しい手法の超音波センサーの実用化において極めて重要な知見と考えられる。 (2)衝撃性大振幅超音波に対する応答 水中にて衝撃火花放電により発生した衝撃性大振幅超音波を金属製回転楕円体反射面で集束させて電極対プローブ法で検出した。集束点で音圧の最大値は約1000[kPa]であった。この衝撃性大振幅超音波を広帯域・高分解能標準ハイドロホンで観測した結果と比較すると、電極対プローブで検出した振動電位はほぼ理想的な音響双極子特性を持ち、逆双極子特性による補正演算を行って衝撃波の正確な波形と振幅を計測できることが明らかになった。機械共振系を持たない電極対プローブでは衝撃波の鋭い立上がり部を正確に観測できる特長を持っていることが確かめられた。 (3)超音波振動電位の高周波特性 超音波振動電位は2[MHz]以上で減少の傾向を持つ。この効果は電解質溶液の粘性とイオン雰囲気の緩和現象によるものと推測される。この粘性の影響を明らかにするために電解質溶液のMHz周波数帯における動的粘性を測定する装置を開発し、水に近い低粘性溶液の粘性測定が可能となった。2[MHz]以上の高周波帯で振動電位を電極対プローブで検出する場合には電解質溶液の粘性およびイオン雰囲気の緩和現象、さらに電極寸法と形状による局所的な電界の歪み、電極界面の電位分布等の影響を詳細に解明することが必要である。
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