都市環境計画の策定における地方行政組織のあり方に関する研究
Project/Area Number |
10875112
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原科 幸彦 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20092570)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 暁生 江戸川大学, 社会学部, 専任講師 (30245295)
米野 史健 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教務職員 (60302965)
|
Project Period (FY) |
1998 – 1999
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | 都市政策 / 環境政策 / 行政組織 / 住民参加 / パートナーシップ |
Research Abstract |
本研究では、都市環境問題の解決に関し、市区町村における計画行政上の問題点を明らかにすることを目的とし、既存文献調査、当該計画書等の内容分析、関係各所へのヒアリング調査などを行い、特に市区町の計画体系、庁内組織、住民参加システムなどの点から、現在の市区町村の抱える問題点を明らかにし、その改善方策についての提言を行った。 第一に、都市環境問題の解決のためには、各市区町村においても、計画的な対応や政策の統合化が求められているという認識は浸透しているが、実際には法的拘束や中央省庁の誘導などがむしろ地方行政の統合化を阻害しており、各部局によって策定される諸計画の位置付けが明確にされておらず、これが時として行政の高コスト化の原因ともなっていることを示した。このため、地方分権化を視野に入れ、各市区町村が独自のアイディアを伸ばして行く工夫が必要であることを指摘した。 第二に、計画策定時における住民参加がこの数年急速に根付いてきたが、行政組織が縦割りから脱していないため、参加する住民や住民団体がむしろセクショナリズムに陥ってしまい、全体を見渡した議論を困難にしていることや、計画策定の場への参加住民と非参加住民との乖離が増大していることを示した。この点では、特にインターネットなど、高度情報ツールを用いた新しい住民参加システムのデザインが急務であることを指摘した。 第三に、行政・住民・企業が一体となったパートナーシップ体制を構築していくことが不可欠であるといわれているが、実際にはその役割分担について不明瞭な部分が多く、「共同責任は無責任」になり兼ねないことなどを示した。この点では、行政がこれまでの「悪しき平等主義」から脱却した戦略的な誘導策の展開が必要であることを指摘した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)