Project/Area Number |
10875158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
触媒・化学プロセス
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
辰巳 敬 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30101108)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 過酸化水素酸化 / 固相合成 / メタロシリケート / チタン / 疎水性 |
Research Abstract |
ベータ型のハイシリカチタノシリケートを用いて過酸化水素を酸化剤とした酸化反応を行った。対象基質としてはアルカン、アルケン、アルコール、不飽和アルコール、環状アルカン、環状アルケン、環状アルコールを用いた。ベータは12員環細孔構造を持つゆえに、10員環ゼオライトであるTS-1では酸化が遅い環状化合物の酸化も速やかに進ませることができた。アルカン、環状アルカンの酸化では固相法によるものが水熱合成法に比べて活性ならびに過酸化水素の有効利用率において優れていることを見いだした。アルケン、環状アルケンでも同様であるがその差は小さかった。水熱合成法によるものの結晶径が0.2-0.3ミクロンであるのに比べて、固相法によるものは20-30nmと非常に小さかった。この粒子径の小ささが高い活性の原因であることが考えられたが、親水性を持つ不飽和アルコールのエポキシ化や、アルコールのケトンへの酸化では固相法と水熱合成法で有意な差は見いだせなかった。 赤外スペクトルから固相法によって合成したベータ型のハイシリカチタノシリケートではシラノール基の密度が水熱合成法によるものに比べて小さいことが確認されているが、水のBETプロットから求めた単分子吸着りょうも両方で大きな差があった。このようにベータ型ゼオライトが優れた過酸化水素酸化活性と高い過酸化水素有効利用率を示すのは水熱合成法によるベータ型のハイシリカチタノシリケートに比べて疎水的であるため、疎水的基質が下の存在下でも活性点に吸着できるためであることが結論できた。
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