Project/Area Number |
10875182
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
有機工業化学
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
田丸 良直 長崎大学, 工学部, 教授 (80026319)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 環開裂反応 / パラジウム / ニッケル / W-ジエニルアルデヒド / 1,3-ジエン / アルキル化 |
Research Abstract |
環式カーボネート(4-ビニル-1,3-ジオキサシクロヘキサン-2-オン)が0価パラジウムを触媒として炭素-炭素切断反応を起こし、アルデヒトとジエンの混合物を高収率で与えることを発見した。双環性式、多環性式カーボネートの場合には、末端位にジエンを有するω-ジエニルアルデヒド、ω-ジエニルケトンを高収率で与える。この反応はアセトニトリル中、室温で進む。パラジウム以外の遷移金属、例えば、ニッケル、ルテニウム、ロジウムなども触媒として有効である。この反応はπ-アリルパラジウム(およびπ-アリル遷移金属)のβ-炭素開裂で進むと考えられ、反応の形式として、全く前例のない反応であるとともに、生成物が、天然物を合成する際の戦略的中間体となりうるということで、アメリカ化学会発行のChemical&Engineering Newsにトピックスとして紹介された。 また、ニッケルを触媒として、ニッケルを触媒とし、トリエチルボランを還元剤として用いる1,3-ジエンとカルボニル化合物の還元的カップリング反応(ホモアリル化反応)で、ビスホモアリルアルコールを高収率で、高い位置選択性(C-1)、高い立体選択的性で(1,2-syn及びl,3-anti)与える.この反応を分子内反応に適用すると、さきに述べたパラジウム触媒による開環反応と形式的に逆反応にあたる閉環反応が進み、2-アリルシクロアルカン-1-オールを高収率、高立体選択的に与える.同様の還元的カップリング反応がトリエチルボランのかわりにジエチル亜鉛を用いても進む.
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)