Project/Area Number |
10875185
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
平尾 俊一 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90116088)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 昭弥 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30183031)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ペプチド / フェロセン / ヘリックス / レドックス / 水素結合 / 分子認識 / 結晶場 / パッキング |
Research Abstract |
遷移金属錯体のレドックス機能に基づく電子系をペプチド骨格に導入し、新規電子系を構築することを目的に研究を展開した。特に、遷移金属錯体をペプチド分子の水素結合構造とパッキングによるヘリックスの複合三次元構造が結晶場において形成されているか明らかにし、新規なレドックス機能を有する三次元系遷移金属錯体システムを構築した。生体機能と金属錯体機能を融合したものであり、新しい分子科学が創製されたものと考えられる。生体構造に基づく三次元系レドックス分子システムの構築するための研究において、以下のような結果が得られた。 1. フェロセンなどのメタロセンに分子内水素結合構造が可能となるように設計されたアラニルプロリンなどのオリゴペプチドをアミノ酸残基を介して導入した。 2. メタロセンの自由回転やレドックス機能がポダントペプチド鎖間の水素結合構造構築に、どのように反映されるか、電気化学的手法および分光化学的手法(IR、NMR、CD、CV)で解明した。 3. 単結晶X線構造解析により、シート構造などの立体構造を明らかにした。パッキング状態を解析し、オリゴペプチドであるアラニルプロリンのユニットがヘリックス構造を誘起できた。他のペプチドを用いたときとどのように異なる構造をとるかについても研究を展開した。結晶工学を導入することで、複合三次元構造システムを構築できたのではないかと考えている。 4. 溶液中においてメタロセンの自由回転に基づきアニオンを認識できることを明らかにした。
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