Project/Area Number |
10877026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
前田 浩 熊本大学, 医学部, 教授 (90004613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅 守隆 熊本大学, 医学部, 助教授 (20154437)
高橋 潔 熊本大学, 医学部, 教授 (70045631)
赤池 孝章 熊本大学, 医学部, 助教授 (20231798)
藤山 重俊 熊本大学, 医学部, 教授 (20109656)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Keywords | フリーラジカル / NO / パーオキシナイトライト / 遺伝子変異 / ウイルス感染病態 / 発癌 / ニトログアノシン |
Research Abstract |
感染・炎症において過剰に生成するスーパーオキサイドやNO由来のパーオキシナイトライト(ONOO^-)は、タンパク質や遺伝子(塩基)のニトロ化をもたらし、生体内で酸化ストレスや変異原性を発現していることが示唆されている。そこで本年度は、ONOO^-と核酸の反応を詳細に検討し、さらにウイルス遺伝子変異に対する反応性NO酸化物(特にONOO^-)の影響を検討した。その結果、ONOO^-は核酸塩基のグアニンを効率良くニトロ化し、ニトログアニン(ニトログアノシン)を生成することが分った。また、RNAのグアニンニトロ化はDNAのそれに比べ、効率良く起こり、ヌクレオシドと同程度のニトログアノシンを生成した。さらに興味深いことに、生成したニトログアノシンがシトクローム還元酵素の存在下に顕著なスーパーオキサイドを産生することを明らかにした。この結果は、炎症局所で産生したONOO^-が核酸のニトロ化をもたらし、さらに生成したニトログアノシンが活性酸素であるスーパーオキサイドを産生することで炎症の増悪をもたらす可能性を示唆している。 つづいて反応性NO酸化物のウイルス遺伝子変異について、変異のマーカーとしてgreen fluorescent protein(GFP)を組み込んだセンダイウイルス(GFP/SeV)を用いて検討した。その結果、in vitroの系においてGFP/SeVを生理的濃度のONOO^-(0.8μM)で処理すると、ウイルスの感染性が損なわれない条件下で、ウイルスゲノムに組み込まれたGFP遺伝子が変異した株が、0.5%-1.0%の頻度で出現した。また、ONOO^-がウイルスに対して99.98%の致死率を示す反応条件下では、100%の変異率が得られた。 以上の知見は、感染・炎症において過剰に生成するNOやONOO^-がウイルスゲノムの変異を促進する因子として働く可能性を示唆している。
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