Project/Area Number |
10877057
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金ケ崎 士朗 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10012767)
|
Project Period (FY) |
1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
|
Keywords | 好酸球走化性因子 / ガレクチン / エカレクチン / 糖結合性蛋白 / ジャーカット細胞 / Tリンパ球 / 遺伝子クローニング / 抗原刺激 |
Research Abstract |
今までに報告されていない重要な全く新しいTリンパ球由来の好酸球走化性因子があると考え、その物質の遺伝子クローニングを試み、成功した。抗原刺激を受けたTリンパ球により産生されるこの物資は糖結合性蛋白であり、ガレクチンに属するためエカレクチンと命名した。エカレクチンを高産生するヒトTリンパ球株を樹立し、cDNAファージライブラリー作製した。また、このTリンパ球株の培養上清より部分精製したエカレクチンをウサギに免疫し、エカレクチン活性を吸収するポリクローナル抗体を得た。得られた抗体を用いてライブラリーのスクリーニングを行ったところ、約30個の陽性クローンが得られたが、それらをプラスミドに変換し、コス細胞に打ち込んだところ、好酸球走化性を示したのはそのうち3個であった。この3個はそれぞれ少しづつ長さの違う独立のクローンであるが、いずれも同一の遺伝子をコードしている。そのDNA配列(全長1623ヌクレオチド、オープンリーディングフレーム:60〜1028番)からこの物質、エカレクチンは323個のアミノ酸より成ることが分かり、ホモロジー検索により、サイトカインやケモカインファミリーではなく、糖結合性蛋白であるガレクチンファミリーに属していることが判明した。エカレクチンの性質を調べるためには一過性発現だけでなくリコンビナントエカレクチンを大量に作ることが必要だが、昆虫細胞での発現等を試みたところ、あまり活性の高いエカレクチンは得られなかった。そこで、リンパ球系細胞であるジャーカット細胞を用い、ジェネティシン耐性により選択したステーブルトランスフォーマントを作製したところ、高活性エカレクチンが得られた。次に糖結合性を利用して精製を試み、単一のバンドを得ることができた。
|