Project/Area Number |
10877112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Circulatory organs internal medicine
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
上野 光 九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 真司 九州大学, 医学部, 助手 (60274445)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 単一心筋細胞 / スキンド細胞 / 遺伝子導入 / 張力測定 / GTP結合蛋白質 / アドレノセプター / アデノウイルス |
Research Abstract |
1.ラット心室筋細胞を単離し、β-escinにて細胞膜に微小な穴をあけたスキンド細胞を準備した。この標本では細胞内のカルシウム濃度を自由に設定することができる。さらにこの単一心筋スキンド細胞の収縮を経時的に測定できることを確認した。 2.上記のスキンド細胞をベータアゴニストで刺激すると、収縮蛋白質のカルシウム感受性が低下した。 3.一方、アルファアゴニストで刺激すると、収縮蛋白質のカルシウム感受性は亢進し、筋小胞体からのカルシウム放出が惹起された。 4.上記の反応は1mMのGDPβbSで抑制された。従ってGTP結合蛋白質の活性化を介していることが示唆される。 5.以上の結果は、受容体機能さらに受容体下流の信号伝達系の少なくとも一部(GTP結合蛋白質など)を保持したまま微小孔から細胞内のカルシウム環境を自由に変化させながら収縮力の発生を測定できる実験系が確立されたことを意味している。 6.心筋細胞でのPharmaco-mechanicalcouplingにおけるGTP結合蛋白質(Ras,Rac,Rho,Cdc42)の役割を解明するためにこれらの分子機能を特異的に阻害するそれぞれのDominant-negative変異体を作成し、さらにアデノウイルスベクターへの組み込みに成功した。 今年度は作製したアデノウイルスを使ってこれらの分子を心筋細胞に遺伝子発現させ、GTP結合蛋白質の収縮力発生における役割を解明する予定である。
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