レトロウイルス発現ライブラリーを用いた本態性血小板血症の原因遺伝子のクローニング
Project/Area Number |
10877158
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金倉 譲 大阪大学, 医学部, 教授 (20177489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北山 等 大阪大学, 医学部・付属病院, 医員
池田 弘和 大阪大学, 医学部, 助手
松村 到 大阪大学, 医学部, 助手 (00294083)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Keywords | 血小板増多症 / トロンボポエチン / c-mpl / シグナル伝達 / 転写制御因子 / 増殖・分化 / ras |
Research Abstract |
本態性血小板血症(essential thrombocythemia:ET)は、真性多血症や骨髄線維症と同様に造血幹細胞のクローナルな骨髄増殖性疾患であるがその原因は不明である。ETでは、造血幹(前駆)細胞は刺激因子無添加でもコロニーを形成し易い傾向があり、血小板自体も量的異常の他にも様々な質的異常を伴っている。血小板産生には、トロンボポエチン(TPO)とその受容体-mplが最も重要な役割を果たしていると考えられる。我々はET患者の血清や血小板を用いて、トロンボポエチン(TPO)とその受容体c-mplの異常の有無を検討した結果、ET患者の血小板では血小板膜蛋白GPIIb/IIIaの発現には全く差が認められなにもかかわらず、c-mplの発現がmRNAならびに蛋白レベルともに著明に減少していた。そこで、ET患者よりcDNA発現ライブラリーを作成し、c-mplの発現を低下させることを指標に遺伝子単離を試みている。 また、血小板産生機序を解明するため、TPO依存性に増殖分化するヒトインターロイキン3(IL-3)依存性細胞株F-36P-mplを用いて巨核球の増殖分化に必要なc-mpl下流のシグナル伝達系を解析した。その結果、巨核球前駆細胞の増殖にはRasとSTAT5の両者が関与しているこが、巨核球への分化にはRasが長期間(24時間以上)活性化されることが重要であることが明かとなった。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)