リンパ管増生因子・増生因子レセプターから見た消化器癌リンパ節転移機構の解明
Project/Area Number |
10877183
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山岡 義生 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (90089102)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山内 清明 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00291427)
粟根 雅章 京都大学, 大学院・医学研究科, 助手 (80303832)
高林 有道 京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (00226911)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 消化器癌 / リンパ行性転移 / 血管内皮増殖因子 / 血管内皮増殖因子受容体 / リンパ管新生 / 血管的皮増殖因子レセプター / リンパ管増生 |
Research Abstract |
消化器癌において、リンパ行性転移は予後を規定する重要な因子であるが、その通路となるリンパ管についての詳細な知見はいまだ得られていない。そこで我々は、消化器癌の進展におけるリンパ管の役割をより詳細に分析するため、リンパ管特異的に発現するとされるFlt4(VEGF-C受容体)に着目し、消化器癌病巣における発現を検討することとした。胃癌、大腸癌の臨床検体について、抗ヒトFlt4抗体、および市販の抗VEGF-C抗体を用いて免疫組織染色を行った。癌病巣内ではリンパ管ばかりでなく血管にもFlt4の発現がみられた。臨床因子との比較では、胃癌ではFlt4の血管内皮での発現がリンパ節転移に相関していた。大腸癌では、むしろ癌組織内のリンパ管数がリンパ節転移に相関があり胃癌と異なる機序の関与が考えられた。VEGF-Cの発現は、両者の癌病巣でみられ、癌組織における血管、リンパ管新生にVEGF-C/Flt4systemが促進的に働いていると考えられた。一方、マウスモデルにてFlt4の検出及び阻害実験を行うため、坑マウスFlt4モノクロナール抗体を作成した。この抗体をヒト前立腺細胞株PC-3を移植したヌードマウスに投与することで、腫瘍の血管新生が阻害され、増殖抑制効果が見られた。このことは、VEGFのみならずVEGF-C(D)の阻害も、癌に対する抗血管新生療法のターゲットとなる可能性を示している。マウス血管内皮細胞株F-2が細胞外基質依存性に管腔形成などの分化を示す系を用いて、内皮細胞の分化におけるFlt4の役割を検討した。マトリゲル存在下では培養液に坑Flt4抗体を加えることによって管腔形成が阻害された。したがって、Flt4は内皮細胞分化に重要な役割があることが明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)