Project/Area Number |
10877223
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
野田 政樹 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (50231725)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 照仁 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 助手 (90302893)
二藤 彰 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 講師 (00240747)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 骨芽細胞 / オステオポンチン / BMP / 機械的刺激 / 骨形成 / CBFA / Smad / 細胞分化 |
Research Abstract |
骨芽細胞は、機械的な刺激に応答する細胞と考えられており、この応答性の機構に関しては、オステオポンチンやc-Fos遺伝子等を初めとする、早期の応答に関わる遺伝子群の関与が推察されている。一方、骨芽細胞の機能を調節するサイトカインであるBMPは、骨の形成制御因子の主要な分子とされ、またその下流にはラントドメインを持つ転写因子であるCBFA1の存在することが明らかにされている。本研究においては、このような機械的刺激によって産生されるBMPおよびCBFA1の骨芽細胞における働きを検討した。BMPの中で特に最近その同定が行われたBMP12(GDF7)は骨芽細胞に対する機能が十分に明らかではなかった。そこで、BMP12のROS17/2.8細胞に対する作用を検討した。この結果、BMP12は濃度依存性にROS17/2.8細胞の細胞数を増加させ、また、アルカリフォスフォターゼの活性を促進させる作用が明らかとなった。このようなBMP12の作用は、腱や筋肉を含む間葉系の未分化細胞に対するBMPの機能として捉え得るものであり、特にBMP12が生体内においては腱の細胞の分化促進因子であることから、骨芽細胞のサブタイプの中に腱および骨格系の細胞に分化する一群の存在することが示唆された。さらにCBFA1に対する機能を検討するため、TGFβおよびBMPのシグナル伝達分子として共有されるSmadの機能を検討した。この結果、Smadの中で特にSmad2の強制発現によりSmadのヘテロマーを形成するべきSmad4の発現が強調されることが明らかとなった。Smad1はBMPのシグナルを伝える細胞内分子であるが、Smad1の発現によってもSmad1自身の発現が強調されることが明らかとなった。以上のことから、BMP群およびSmadによるCBFAを介した骨芽細胞の機能制御の経路を明らかにし得た。
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