Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
子宮内膜癌の発生/発育はエストロゲンが深く関与している。これまで、マウス子宮内膜発癌に対して、酢酸メドロキシプロゲステロン、甘草エキス、ダナゾール、トレミフェン、インドール-3-カルビノールなどが発癌抑制的に作用し、その機序として癌原遺伝子である、c-fos,c-junや発癌に関与する内因性サイトカインであるTNF-α,IL-1αの発現抑制の関与を報告してきた。本研究は、植物性エストロゲンである、genistein(G),daidzein(D)やそれらを含む漢方方剤である、十全大補湯によるマウス子宮内膜発癌に対しての影響を検討した。 1)短期的実験:去勢マウスの子宮を用いて、c-fos,c-jun,TNF-α,IL-1α mRNAに関しては、総RNAを抽出後、RT-PCR法、サザンブロット解析により、半定量的に、また、蛋白発現に関しては、パラフィン・ブロックを用いて、免疫組織的に検討した。去勢マウスに2週間エストロゲンを単独投与した、陽性コントロール群に比して、子宮摘出の24時間前にG,Dを投与した併用投与群や十全大補湯併用投与群は、子宮重量、c-fos,c-jun,TNF-α,IL-1αmRNAおよびその蛋白発現は大部分は有意に、一部は減弱傾向を示した。 2)長期的実験:N-methyl-N-nitrosourea誘発マウス子宮内膜発癌に対して、G,Dおよび十全大補湯併用投与群では内膜腺癌、内膜増殖症発生頻度は一部で有意に、全体としても減少傾向を示した。 以上より、植物性エストロゲンである、G,Dやそれらを含む十全大補湯には今回の内膜発癌実験系に対して、抑制的に作用し、また、エストロゲンにより、過剰発現する癌原遺伝子である、c-fos,c-jun,や内因性サイトカインであるTNF-α,IL-1αの発現抑制の関与が示唆された。
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