Project/Area Number |
10877286
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Plastic surgery
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
井上 要二郎 久留米大学, 医学部, 講師 (80176453)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 真輔 久留米大学, 医学部, 助手 (70289495)
|
Project Period (FY) |
1998 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | 代用血管 / 真皮成分 / マイクロサージャリー / ラット |
Research Abstract |
ラットを用いた自家移植及び代用チューブの問題点 <目的>私たちは、ヒトの真皮成分を用いて、微小代用血管を作成するという試みを行っている。最終的には、ヒトの真皮成分から微小代用血管を作成し、保存し、必要なときに使う(同種移植)のが目的である。今回は、拒絶などの免疫系の要因を除き、真皮成分から血管を作ることに焦点を絞るため、次の実験を行った。また、対象として人工チューブ(PTFE)を用いた。 <方法>ラットの真皮成分を作成して血管を作り、同じラットに移植するという自家移植のモデルを作成し、その際の問題点について調べた。ラットはウィスター系の雄5匹とさらに人工チューブに5匹を使用し、股動脈に内径1mmのものをそれぞれ移植し、組織所見の検討を行った。 <結果> 1,代用血管を移植した4週後の組織(H.E.染色)では、代用血管の血管壁に豊富な毛細血管が入っている所見が見られた。 2,移植後4週を経過した組織では、EVG染色で膠原線維が内腔をとりまくように配列しているのが見られ、管腔となった組織に順応し、再配列しているのが見られた。また、弾性線維にも一部その傾向が見られた。 3,人工チューブは5例中1例は閉塞し、さらに1、2の組織所見は残り4例に見られなかった。 <考察>細胞成分が完全に除去されているため、同種移植での利用が期待できる。また、組織が再構築されるため代用血管として移植された後、本来の血管として順応することが期待できる。人工のチューブは、長期ではなく一時的であれば応用可能と考える。この目的のための内腔を抗凝固処理したチューブの開発が行えれば、一時的シャントとして、臨床応用が期待できる。
|