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¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
今回,BMP-3のmRNΔのプローブを作製し,歯胚の発生過程におけるその発現をin situ hybridization法により顧察した。[歯胚切片の作製]ICR系マウス胎生13〜18日の頭部を4%パラホルムアルデヒド溶液で固定後,パラフィン包埋した。下顎第一大臼歯歯胚の中央部を前頭断にて薄切し,厚さ4μmの切片を作製した。[マウスBMP-3cDNA断片のクローニング]マウスBMP-3の塩基配列は報告がないため,ラットBMP-3の塩基配列からプライマーを設定した。これを用い,ICR系マウスの肺から抽出したtotal RNAからPCR法にて増幅した後,増幅産物をベクターに組み込みクローニングした。クローニングしたcDNA断片の塩基配列をデオキシ法で調べたところ,ヒトおよびラットBMP-3 mRNAの塩基配列とのホモロジーがそれぞれ86.4%,92.0%であった。このことから,この断片がマウスBMP-3をコードするものであることが確認された。[プローブ作製とin situ hybridization]クローニングしたマウスBMP-3 cDNA断片を鋳型としてin vitro transcriptionを行い,ジゴキシゲニン標識RNAプローブを作製.した。切片とハイブリダイズ後,Dig Nucleic Acid Detection Kit(Boehringer Mannheim)により,抗原抗体反応を行い,光顕的に観察した。[結果と考察]胎生14日になってエナメル結節に面する歯乳頭細胞にBMP-3の非常に弱いシグナルが認められたが,胎生15日以後はシグナルを確認できなかった。胎生14日の,BMP-3の発現パターンから,この時期の上皮間葉相互作用によるエナメル上皮細胞あるいは歯乳頭細胞の分化にBMP-3が関与している可能性が孝えられる。BMP-3は軟骨膜や骨芽細胞で発現されることが明らかとなっているが,本研究では歯胚周囲の軟骨膜や骨芽細胞に明らかなシグナルを確認できなかったとともに,歯胚で確認されたシグナルも非常に弱いものであった。このことから,今回の方法ではBMP-3の発現の検出は限界があり,凍結切片の使用や放射性プローブを用いたin situ hybridizationを行う必要性があると考えられる。
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