Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
羊を用いての顎関節症モデルの確立に成功し、論文がInternational Journal of Oral and Maxillofacial Surgery Vol.29;290-295,2000.に掲載された。その概要は下記の通りである。 1.顎関節強直症の惹起方法:全身麻酔で、羊の顎関節を開放し、下顎頭と側頭骨表面の軟骨層を出血するまで削除し、顎関節円板を切除した。第1群ではこれで手術を終えたが、第2群では下顎骨より採取した骨片を関節腔に入れてワイヤーで固定した。術後4,12週で屠殺し、両群を比較した。 2.術後顎関節運動機能の比較:術後4,12週に開口域と側方運動域を測定した。その結果、両群とも4週、12週と有意に運動域が減少した。また、第2群の方が第1群より有意に運動域が低かった。 3.レントゲンによる強直症の程度判定:摘出した顎関節を前後方向と側方方向で撮影し、下顎頭と下顎頭と側頭骨についてそれぞれ、shape,erosion,sclerosis,Marrow,calcificationについてその程度を0〜4の4段階に分け評価した.その結果、4,12週では第1群では6.8、26.4と、第2群では9.8、36.0と有意に増加した。また、第2群では第1群より有意に増加していた。 4.病理組織標本による強直症の程度判定 一塊に摘出した顎関節を脱灰し、前後方向並びに側方方向に9ブロックに分け、次に項目に従い評価した.Ankylosis scaleはscore 0:0%,score 1:1-25%,score2:26-50%,score3:51-75%,score4:76-99%,score5:100%と分けた.また、calcification scaleはscore0:0%,score1:1-25%,score2:26-50%,score3:51-75%,score4:76-99%,score5:100%と分けた.その結果、Ankylosis scaleは第1群の4週ではscore3.0〜4.8、12週ではscore4.6〜5.0と上昇した.一方第2群の4週ではscore3.8〜4.8、12週ではすべてscore5.0と第1群に比べさらに上昇した.また、calcification scaleは第1群4週ではscore0〜1.0の範囲であったが、12週ではすべてscore1.6〜2.0に上昇し、第2群でも4週ではscore0.2〜0.8であったが、12週ではscorel.4〜2.6とさらに有意に上昇した。 5.結論:下顎頭と側頭骨表面の軟骨層を出血するまで削除し、顎関節円板を切除し、さらに骨片を移植することにより顎関節強直症を作製することができた。
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