吸啜から咀嚼への移行期における体性感覚伝達機構の発達
Project/Area Number |
10877334
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
矯正・小児・社会系歯学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
白川 哲夫 北海道大学, 歯学部・附属病院, 講師 (00187527)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土岐 志麻 北海道大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10312373)
進藤 正信 北海道大学, 歯学部, 助教授 (20162802)
三留 雅人 北海道大学, 歯学部, 助手 (50261318)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | チロシンキナーゼ / Fyn / Embryonal Fyn-associated substrate / グリア細胞 / 脳室上衣細胞 / シナプス / 神経スパイク / 相互相関解析 / 体性感覚 / ニューロン / マルチ電極ディッシュ / 三叉神経核 / バレレット / 吸啜運動 |
Research Abstract |
胎生期ならびに吸啜期に神経系において発現する蛋白の局在と機能について免疫組織学的に解析を進めた。Srcファミリーチロシンキナーゼは、細胞内情報伝達系において重要な役割を果たしており、なかでもFynは出生直後から、嗅覚をはじめとする知覚伝達系の発達に関与していることが知られている。本研究では、Fynによってリン酸化され、細胞の分化や移動を制御している可能性が示唆されているEfs(embryonal Fyn-associated substrate)の、ラット視床下部ならびに脳幹における発現を、Efs抗体を用いた免疫染色により明らかにした。Efs蛋白は主として脳室上衣細胞ならびにグリア細胞の細胞質の核周囲部に局在していることが明らかとなった。とくに脳室上衣細胞には強い発現が認められた。近年、上衣細胞のなかに神経幹細胞としての機能を有している細胞が含まれていることが報告されており、Efsのリン酸化によるシグナル伝達は神経系の細胞の増殖や分化に深く関わっていると考えられる。 中枢における体性感覚の伝達・可塑性メカニズムを明らかにするためのステップとして、新生ラットより単離した神経細胞をマルチ電極ディッシュ上で分散培養し、4〜8個の単一神経細胞の自発発火を同時計測した。複数の神経スパイクの発火タイミングについて自己相関ならびに相互相関解析を行って、個々の神経細胞の発火特性ならびに神経細胞間のシナプス形成とその性質について調べた。ラットの視床下部ニューロンでは、相互相関法による解析の結果、482のペアのうち138に興奮性あるいは抑制性のシナプス結合が確認された。興奮性の結合が認められた細胞間のスパイク遅延時間は0.3〜20ミリ秒、抑制性結合での発火抑制時間は約100〜140ミリ秒であった。興奮性結合のうち、スパイク遅延時間が2ミリ秒以下のものは単シナプス性と考えられ、全体の過半数を占めた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)