Project/Area Number |
10877383
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Human genetics
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井川 俊太郎 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (50241576)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 癌抑制遺伝子 / p51 / p53 / p73 / アポトーシス / 転写因子 / 縮重PCR |
Research Abstract |
p53は約50%のヒト腫瘍で変異が検出される重要な癌抑制遺伝子である。縮重プライマーを用いたPCR法をp53類似遺伝子の探索に適用した結果、p53に相同性のある2種のDNA断片を同定した。一方は、主に神経組織で発現するp73(解析途中にフランスのD.Caputのグループが報告)、他方は、主に筋組織、腺組織で発現する新規p53類似遺伝子p51であった。ヒト骨格筋cDNAライブラリーから単離された2種のsplicing variantの全長cDNA産物(p51A、p51B)はいずれもp53に特徴的な転写調節領域、DNA結合領域、複合体形成領域をすべて有していた。p51Aが、p73と同様にp53応答性配列を介したp21WAF1などを誘導し、細胞のアポトーシス、増殖抑制を引き起こすp53類似の活性を有する一方で、p51、p73の発現が組織特異的であること、p51の相同性がp53よりもp73に高いという構造類似性などからp51はp73に近いことが判明した。予備的な実験からp51は筋分化、骨分化に、p73が神経分化にも関与していることが示唆されている。 p51、p73の正常機能の如何にかかわらず、これらはp53のG1期停止活性、アポトーシス誘導能を代償しうるので、正常p51、p73の誘導でp53の欠失した癌細胞の増殖を抑制しうる。そこで、その誘導物質探索の手がかりとしてp51、p73のプロモーターを精力的に解析している。さらに、腫瘍中の変異型p53は正常p53の機能を阻害するので、遺伝子治療の材料としてのp53の価値は低い。しかし、p51は阻害されにくく、p53ファミリー遺伝子のキメラを作成し、アポトーシス、細胞増殖抑制活性が最も強力で、腫瘍由来の変異p53に阻害を受けにくいものを検索し遺伝子治療の材料として用いていこうと考えている。
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