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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1999: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
通常移植においては免疫抑制剤の使用なくしては移植片は拒絶される.ところが、肝移植時には免疫寛容が成立することが、実検的・臨床的に知られている.ラット肝移植において、肝移植後60日目の血清中に含まれる40Kdほか3種類の蛋白に強力な免疫抑制作用のあることがKamadaらにより報告されている.本研究は,この免疫寛容成立の要因を移植後recipient血清中に見い出された新しい免疫抑制蛋白に求め、この免疫抑制蛋白の構造・機能を解明することにより免疫寛容のメカニズムを探るとともに、分子生物学手法を用い合成し免疫抑制剤としての臨床応用までを目的としている. Kamadaらが発表した免疫抑制蛋白のN-terminalの構造を基に,ペプチド合成器により4種類のペプチドを合成し家兎に免疫して抗体を生成し,4種類の蛋白に対するELISA系を確立した. 自施設の臨床生体肝移植症例における患者血清でこのELISA系を用いて蛋白の存在を検証したが,免疫抑制蛋白は見い出されなかった. このpolyclonar抗体を用いた抗体カラムを作成し,臨床肝移植術後に完全に免疫抑剤から離脱している症例の血清をカラムに通し免疫抑制蛋白の分取を試みた.抗体カラムに結合した蛋白成分をELISA系を用いて検討したが,免疫抑制蛋白は検出されなかった. Kamadaらが報告した免疫寛容が成立する組み合わせのラット肝移植前,移植後1日,7日,14日,30日,60日の血清をSDS-pageにかけ免疫抑制蛋白の分離精製を試みたが特異性のあるバンドは検出し得なかった.
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