Project/Area Number |
10878078
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental dynamic analysis
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石川 信敬 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (70002277)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成田 英器 北海道大学, 低温科学研究所, 助教授 (20001662)
兒玉 裕二 北海道大学, 低温科学研究所, 助手 (70186708)
|
Project Period (FY) |
1998 – 2000
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2000)
|
Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2000: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1999: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 路面熱収支 / タイヤ温度 / 摩擦係数 / 再凍結 / 制動距離 / 表面温度 / つるつる路面 / 氷膜 / 交通量 / スリップ / 放射収支 / 圧雪 |
Research Abstract |
これまでの研究により、いわゆるつるつる路面は道路雪氷表面が薄く氷膜化した路面であり、これは路面上の積雪が融解再凍結することにより出来ることが明らかになった。そこで本年度は気象条件と車体からの熱量を考量して道路雪氷面熱収支モデルを構築した。この時、遮蔽時間を導入して車両から道路雪氷面に与える熱量を算定すると、風速2m/s、気温-5℃、日射量5MJ/m^2day、反射率0.5では遮蔽時間10分程度で融解を始め、30分では約0.4mmの融解量となった。今年度はさらに道路雪氷面の熱収支モデルにタイヤの摩擦熱を導入する試みも行った。摩擦熱はタイヤがロックして滑走する場合(滑り摩擦)と空転する場合(転がり摩擦)の両方を算定する実験を行った。まず均質な圧雪路面を定速度で走行し、定位置で制動をかけて車をスリップさせてその制動距離から摩擦係数と摩擦熱を求めた。また転がり摩擦熱は車を止めたままタイヤを空転させて算定した。このときタイヤ滑走雪面の温度は赤外放射温度計とサーミスター温度計で測定し、さらに道路雪氷を採取して薄片試料を作って微細構造の変化を求めた。気温-8℃の制動実験では制動20回程度で薄い氷膜が認められ、摩擦係数も0.2以下となった。さらに制動50回で約2-3mmの氷膜の形成を確認した。なお速度20-30km/hの車両が10mの制動距離で50回停止すると、摩擦熱による融解量は2-4mmと算定され、実測をほぼ説明できた。なおタイヤが空転する場所は大きく削剥したがここでは氷膜がより厚くなっており、空転状態の摩擦熱による融解と再凍結が顕著であることが分かる。これまでの実験では氷膜の微細構造とその形成過程を観察し、またタイヤの摩擦熱と車両からの熱を考量して道路雪氷の融解量を求めた。今後はこの融解水の再凍結過程の解明と同時に実際の路面において、道路構造や交通量、気象条件をもとに、ツルツル路面発生予測の研究が必要である。
|
Report
(3 results)
Research Products
(3 results)