Project/Area Number |
10878101
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional biochemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
矢澤 道生 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50101134)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 1999: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 1型プロテインホスファターゼ / プロテインホスファターゼ阻害タンパク / CPI17 / 血管平滑筋 / 筋収縮 / 筋収縮の調節 / タンパク質のリン酸化 / ミオシン / 1型プロティンホスファターゼ / プロティンホスファターゼ阻害タンパク |
Research Abstract |
我々は、大動脈平滑筋から内在性の1型プロテインホスファターゼ(PP1)阻害タンパク質CPI17(147残基、Mr17,000)を単離し、この阻害活性がプロテインキナーゼC(PKC)によるThr38のリン酸化により活性化されることを示した。平成10年度は、CPI17アフィニティクロマトグラフィを用いてミオシンホスファターゼ(PP1M)を単離し、血管平滑筋には、PKC/CPI17/PP1Mを介したミオシン脱リン酸化制御システムによる収縮調節機構が機能していることを明らかにした(Senba et al.,J.Biochem.,1999)。引き続き、CPI17の構造をベースに、より強力で選択性の高いPP1特異的阻害剤の開発を進めた。Thr38Glu変異体は常に負電荷をもつけれども阻害活性がなく、リン酸化の効果は静電相互作用の導入のみではないことが明らかになった。リン酸基の周辺の正電荷をもつアミノ酸残基をAlaに置換しても大きな変化は生じなかった。N末端とC末端領域を切除して最小必須領域を単離する試みは進行中で、現在までにAla35から始まりThr38を含む85残基があればリン酸化と高次構造(空間的配置)に依存した強力なPP1阻害能力が維持されることが明らかになった。興味深いことに、Thr38直後にあるTyr41をAlaに置換した変異体は、PP1の優れた基質に変わった。この結果は、CPI17の阻害活性が擬基質構造によるPP1活性部位の認識に基づくことを示すとともに、そのC末端側の領域が協同的に働き強い阻害活性を生み出すことを示す。後者の必須領域を詳細に限定して阻害剤の骨格構造とし、多様な特異性をもつPP1阻害剤の開発を継続する(林ら、生化学、1999)。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)