Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
分子遺伝学的解析が容易な出芽酵母は,細胞分裂に伴う核のベシクル化は見られないものの,接合時に核の融合が起こるので,核膜融合の機構を研究する良い実験系を提供する。われわれは最近,hsp70のパートナータンパク質であり分子シャペロンでもあるDnaJホモログ(JemIpと命名)が小胞体膜に存在し,その内腔側ドメインが核膜融合に関与していることを見いだした。本研究では,核質,核内膜,核膜(小胞体)内腔のいずれかをGFP(green fluorescent protein)でラベルした細胞とBFP(blue fluorescent protein)でラベルした細胞について接合反応を行い,核膜融合における外膜の融合と内膜の融合のステップを,ケイ光顕微鏡を用いて核融合をGFPとBFPの染色像が重なっていく過程としてモニターするアッセイ系を新しく開発することを目標とした。 核膜(小胞体膜)をGFPで標識するため,小胞体膜タンパク質であるSec63pとGFPの融合タンパク質を構築し,GAL1プロモーターを用いて酵母内で発現した。Sec63p-GFP融合タンパク質を発現している細胞では小胞体の染色像が観察され,ラベルが成功したことが示された。次に核膜(小胞体)内腔をラベルするために,小胞体内腔局在型GFPとして,N末端に酵母α接合因子のシグナル配列,C末端に小胞体局在化シグナルであるHDEL配列を融合したタンパク質(ER-GFP)を遺伝子レベルで作製した。GAL1プロモーターを用いてER-GFPを酵母細胞内で発現させたところ,期待された核膜および小胞体の染色像は得られず,液胞の染色像が得られた。現在,HDEL配列とGFPの間にスペーサーの導入を行なうなどの改善を試みている。
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