分離核系を用いた真核細胞の転写ー修復および複製修復共役反応の解析
Project/Area Number |
10878119
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Research Category |
Grant-in-Aid for Exploratory Research
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
花岡 文雄 大阪大学, 細胞生体工学センター, 教授 (50012670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
益谷 央豪 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助手 (40241252)
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Project Period (FY) |
1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Keywords | 転写 / 修復 / 複製 / 分離核系 / 紫外線 / 色素性乾皮症 / コケイン症候群 / RNAポリメラーゼ |
Research Abstract |
研究代表者および研究分担者は、真核細胞における転写と修復、および複製と修復の各共役反応の分離核系の構築とその解析を目指して、以下に述べる研究を行った。 1) 培養細胞に紫外線を照射後、細胞から核を単離し、RNAポリメラーゼI(アクチノマイシンD感受性)及びII(αアマニチン感受性)によるRNA合成を、[α-^<32>P]UTPの取り込みによりそれぞれ測定する系を確立した。 2) 1)で述べた分離核系をHeLa細胞、XP-C群細胞、CS-B群細胞に適用し、RNA合成に対する紫外線照射の影響を調べた。その結果、RNAポリメラーゼIによるRNA合成は、CS-B群細胞核では、HeLa細胞及びXP-C群細胞核に比べ、紫外線照射により強く阻害された。またRNAポリメラーゼIIによるRNA合成は、HeLa細胞及びXP-C群細胞核では紫外線による影響はほとんど見られなかったが、CS-B群細胞核では、紫外線照射によりRNAポリメラーゼIによるRNA合成よりもさらに著しい阻害が見られた。 3) 複製と修復の共役反応については、SV40ウイルスのオリジンを有するプラスミドにリーディング鎖側あるいはラギング鎖側にそれぞれ1カ所損傷を持たせたものを鋳型として、複製と修復を共役させる試みを始めた。HeLa細胞抽出液を用いた無細胞系においては、損傷が乗り越えられること、一方、XP-V群細胞からの細胞抽出液では、少なくともピリミジンダイマーを有する鋳型では、それを乗り越えることが出来ないことを認めた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)